• ほしのこえ

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    小惑星探査機「はやぶさ」は、

    小惑星イトカワでの2回目の着陸後

    完全な通信途絶(消息不明)に陥った

    「姿勢が元に戻れば、いつか太陽光が当たり

    電波が出るはず」と信じ、

    かすかな電波を毎日捜索した

    通信途絶から約1か月半後

    地上で微弱な信号をキャッチした

    通信復旧の初期段階において

    はやぶさは電力が足りず

    アンテナも地球を向いていなかったため

    文字や数字といったデータを

    送信することができなかった

    そこで1ビット通信を行うことになる

    データの意味を乗せた変調波は送れないため

    搬送波:キャリアの「ON(出ている)」

             「OFF(出ていない)」

    という最小単位(1ビット)の

    切り替えだけで意思疎通を行った

    こちらが手を握ると、

    はやぶさが握り返してくれるような

    そんな感覚だったそうだ

    1ビットでも通信がつながっていれば

    制御を奪還できるというJAXAの

    高度な設計思想によるものだった

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    機体を反転し、最後に地球の写真を送信

    カプセルを分離

    2010年6月13日午後10時51分

    交信断絶

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    経由:超長距離メールサービス

    宛先までの距離:

    81,400,000,000,000km

    メール到着までの予想所要時間:

    8年・224日・18時間

    ミカコがシリウス星系から

    地球のノボルに向けて送った

    メールの送信画面

    同じ時間を過ごしていても

    距離が時間を隔てる

    作中では、メールが届いているが

    現実世界では

    2002年(送信時)

    世の中の主流は「PDC方式」と呼ばれる2G回線

    2010年(受信時)

    通信網は高速な「第3世代(3G)」へ完全に主役が移っていた

    2002年の規格のまま宇宙を飛んできた電波は、

    2010年の進化した3G基地局やスマートフォン、

    進化したガラケーではプロトコルが異なるため

    ただの「意味不明な電波ノイズ」として処理されてしまう

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    世界は勝手に進んでいく

    OSのアップデートによって

    デッドエンドを迎えるハードウェア

    欲しくもない機能追加されて

    値上げするサブスク

    技術革新による通信規格の切り替え

    そんなこと一つも頼んでないのに

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    携帯電話の頃には

    待ちきれなくて、センター問い合わせしたり

    好きな人や恋人専用の着メロや着うたを設定したり

    通話用のPHSを買ってみたり

    スマートフォンになってから

    通知音はシンプルになり

    役に立たない公式LINEに画面は埋もれ

    めんどくさい時にはスタンプだけで返したり

    既読無視すれば文句を言われたりしたりして

    つながっているだけで十分なのにね

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