• 大切な人が死んだ

    回復を祈りながらも

    私はこの人のために泣けるのかと

    心配になっていた

    ああ、やっといなくなる

    と心の底では思っていたのかもしれない

    素直に結婚の祝福ができない

    人の死を前にして怒鳴りあったり

    そんな光景を何度も見てきた

    自死に追いやられた人も知っている

    腹に刃物を突き付けている姿も見た

    私の心はとっくに壊れているのだろう

    あの人を死に至らしめた毒を

    これから、私が代わりに少しづつ口にしていく

    他の誰かが飲まなくていいように

    私がすべて飲み干して腐って死ねばいい

    最初からそのために生まれてきたようなものだから

    誰も私のことなんて見ていない

    私がどういう人間で、何を考え

    ちゃんと声を持っていること

    そんなことどうでもいいのだ

    立場や生まれで決められたことで

    私がここを降りれば

    苦しむ人がたくさんいる

    私には選ぶことができない

    自分が毒を飲み続ける以外には